KlarSky開発録: 初学者が1ヶ月でYOLOv8→MLOps→Vertex AI展開を実現した全記録

KlarSky開発録 書影

概要

航空写真作家T.Fujibaが、写真のセンサーダスト問題を解決するAIプロジェクト「KlarSky」の開発記録をZennで技術書として公開。本書ではYOLOv8を用いたプロトタイピングから、MLflow、Docker、TerraformによるMLOpsパイプライン構築、Google Cloud (Vertex AI)での学習高速化と精度改善まで、一個人がAIで課題解決する全ノウハウを詳述する。

タイプ
収録
Zenn

航空写真作家としての活動の中で、長年の悩みであった「センサーダスト」。その問題を解決するために立ち上げたAIプロジェクト「KlarSky」の開発全記録を、技術書としてZennで公開した。

本書は、一個人の切実な悩みから始まったプロジェクトが、アイデアの着想、試行錯誤のプロトタイピング、再現性の高いMLOpsパイプラインの構築、そしてGoogle Cloud (Vertex AI) を活用した本格的なモデル精度改善に至るまでの技術的な挑戦と、そこから得られた実践的な知見を余すところなく記録したものである。

主な内容

  • アイデアから実装へ: 生成AIとの対話を通じたアイデアの具体化と、YOLOv8を用いた初期プロトタイプの迅速な開発。
  • 開発基盤の構築: Hydra、MLflow、Docker、Terraform等を活用した、ローカルからクラウドまで一貫したMLOpsパイプラインの設計と実装。
  • クラウドでの最適化: Vertex AIへの移行後に直面したGCS FUSEの思わぬ落とし穴(高額請求)と、I/OおよびCPUボトルネックの特定と解決による学習速度1.5倍の達成。
  • 体系的な精度改善: mAPスコアの裏に隠されたPrecision/Recallの分析を通じ、ユーザーの「体感」と数値をすり合わせるアプローチ。

本書公開の背景

以前、本プロジェクトの実験的モデルを公開した際、多くの反響をいただいた。その中で、単なるツールの成果だけでなく、一個人がどのようにして現代のAI技術と向き合い、課題を解決していくのか、その「プロセス」そのものに価値があると考え、この度の技術書公開に至った。

本書が、同じようにAIで身の回りの課題を解決したいと考えるすべての開発者やクリエイターにとって、実践的なヒントと次の一歩を踏み出す勇気を提供できれば幸いである。


本書は技術情報共有プラットフォーム「Zenn」にて公開している。 概要を紹介する無料記事もあるため、ぜひご覧いただきたい。

Aviation Photographer(航空写真作家) / Programmer

航空写真作家でありプログラマ。鳥取と羽田を拠点に情景的ヒコーキ写真を追求。PENTAXユーザー。阪神が試合してる時はうるさいです。